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[本]片眼の猿

道尾秀介著


「シャドウ」でピンと来て?返却と同時に申し込んでおいたこの本が到着しました。他にもこの作家の作品はあったのですが、待ち人があるほど人気?だったのはこの作品だけだったのです。他の作品はいつでも待たずに読めるので~って思うとこれが読まないんだなぁ・・・何時でもって言うのはやっぱりいけない。
「シャドウ」で今を感じながら「なんかいい感じだぞ!」と感じた「なんか」の部分にジャストフィット?「いい感じ!」はありました。只、ほんの少し文章が単純で読みやすくって味わいが薄いって部分の評価が私流の「なんか」に填まっているのじゃないかなぁ・・・って言う危惧はあるのですが。
「シャドウ」の方が作品としてはずっと読み応えがありました、が、この作品は読みやすく楽しめました。それって暇だけを持っている私にはとても大事なことです。まぁまずテクニシャン!ですよ。
でも果たしてそれは謎解きものとして公平かどうかと考えるとどうかなぁ。私が特に単純だってだけの事かも知れず・・・?
エラリー・クイーンは認めないだろうな。だけどアクロイド殺しのアガサは黙殺するかななんてところでしょうか。
先ず、私はエスパーを想像しました!「超能力ものかぁ・・・」当然のように宮部さんの一連の小説を頭に浮かべて・・・ふむふむそういった方向ですかなんてね。
次いで秋絵さん、当然のように勿論女性ですよね?
何でこの事件をこの時点でこの探偵は追及しなかったかが今一分からないぞなんて思っていたのですよ。
ってわけで、終末になだれ込む直前で笑っちゃいました。
それと「片眼の猿」の意味が判らなくて・・・
で、結局私はこの寓話?知らなかったのですが、有名な話なんですか?終盤近くになってそれがヨーロッパの民話でと、出てきて「ああそうなのか!」と分かったわけなのですが。これってこの本の主要な柱になりうるお話なんでしょうか?この話が無くても秋絵さんは描けると思っちゃったのですが。秋絵さんに関してはむしろ鳩の見分け方の方が心に残りましたね。
このローズ・フラットのお歴々のことも視野に入れるならば、この「鳩の雌雄・・・誰も見分けようなんて思わないの」の方がインパクトがありそうだけどなぁ。
妙に修羅場も淡々として実際起きている以上にさらさらした感じでおぞましくなく、登場人物の多様さ(反面印象が定まらず薄い感じは否めないのですけれど)にちょっと楽しませていただいた感じかな。
この探偵さんも・・・マァ・・・確かに特殊分野で需要はそこそこ有りそうだし?ま、いっかぁ、楽しめた!
そんなわけで、一寸どうかな?とも思いながら「向日葵の咲かない夏」が今図書館も順番待ちになっています。

          

           

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