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[映画]あなたになら言える秘密のこと

監督  イザベル・コイシュ
出演  サラ・ポーリー、ティム・ロビンス、ハビエル・カマラ、エディ・マーサン、ジュリー・クリスティ


ボビーを見損なって、ギンレイでしているのを見つけたときには、あそこは二本立てだから、おまけのつもりでついでに見る映画だったのだが、結果的には大もうけ!だった。
2本とも見ごたえのある素晴らしい映画だった。
この映画を見てから〈孤独である〉ことと〈一人で居ることが好き〉
の間にある深くて大きい溝の事を考えていた。
工場では内気な一人が好きな潔癖症の変人に見えかねないハンナだったが、丁寧に描かれているうちに、彼女が〈一人でいることが楽〉なタイプの女からずーっと離れたところにある重くて辛い記憶を抱えている気配が伝わってくる。
折角の?一人旅で看護士を買って出るところ、選び取る生き方のストイックさ・・・何があるのだろう?と、思ったところから引き込まれていった。前半の無言の時間の多さも心がほどけていくためにかかる時間と必要な沢山のステップの事を考えれば、短いくらいのものだったのだろう。
行った先の海中油田の孤独な佇まいが実に見事なシチュエーションに思えた。心象風景の具象化とでもいったらいいのか。
ところでもう一つ考えているのはティム・ロビンスのことだ。
目が見えなく寝たきりで顔も包帯で殆ど覆われている。でも、演じているのは彼だとわかっている。あの大柄でポワッとした子供めいた頬のあの人でしょう?そしてあの状態でのあのおしゃべり・・・癒しが始まるだろうと予期してしまう。
話してしまう、打ち明けてしまうという行為にある慰め・・・我に返ったときの気まずさ・・・そう思うと、顔を見られないで相手が誰だか知られないで話せるそのシチュエーション作りの上手さが際だつ分、ティムさんの役柄を未知の人にしてもらった方がより良かったような?
顔や体の傷は時間が癒してくれる事を目に見させてくれるから、鏡を見ながら癒えていくのを実感できる。けれど心の中の傷は時間が癒してくれていたとしても目にも見えず、自分でも気が付かないのかもしれない。痛い記憶だけが居座っているので、気が付くきっかけが要るのかもしれない。
あの沢山の石鹸が上手に語るのを見ていて、表現の見事さに驚かされた。
真に孤独な人は本当に孤独になれる場所を探し当てるものなんだなぁ・・・そしてそういう場所は優しくて孤独をも癒してしまうんだなぁ・・・
ERのコバッチュはクロアチア人で妻子を亡くしている設定で、最初に出てきた頃はその痛みを見せていて心を打たれたし、先日BSで放送されたイギリスの「第一容疑者」もボスニアの大虐殺を描いていて鋭く心に残った。ボスニア紛争は記事で知っていたが映像(フィクションでもノンフィクションでも)の力を改めて思う。

          

           

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