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[映画]オーロラ

監督  ニルス・タヴェルニエ
出演  マルゴ・シャトリエ、ニコラ・ル・リッシュ、キャロル・ブーケ、フランソワ・ベルレアン、カデル・ベラルビ、ヤン・ブリダール、竹井豊、マリ=アニエス・ジロ、ティボール・ド・モンタレンベール


友人を「ヘンダーソン夫人の贈り物」に誘いました。そうしたらお隣で「オーロラ」をしていました。
「あなた今日時間ある?」「あるわよ、いつもどおり。」
「私オーロラ見たかったのよ。もう終っていると思ったのに・・・隣でしているならはしごしない?」
と言うわけでぴったり15分の幕間?急いでそこでサンドイッチと紅茶でお昼を済ませて飛び込みました。
そんなわけで凄く楽しんだ濃い映画の後で微妙に綺麗な映画を見ちゃいました。
この微妙は最近のビミョーではありませんよ。本当に微妙なニュアンス、一口ではいえない難しさ・・・です。
物語的にはファンタジーとして、微妙?
バレー物として、微妙?
ロマンに溺れるにも微妙?
ファンタジーにするならもう少し奇跡でもちりばめてファンタスティックにして欲しかったなぁ・・・
バレー物を強調するならもう少し見ごたえのある舞踏を見たかったなぁ・・・素晴らしいダンサーをそろえたらしいですもの、どうせならいやってほど踊りを堪能したかったなぁと、微妙に物足りないです。
ロマンチックを味わうにはもっと宿命の恋にして?
王女は初々しくて可愛いし、王妃は本当に美しくて、舞台装置もファンタジーらしくて悪い奴は悪いし・・・王子は・・・これはすっごく可愛い、微妙にうちの息子たちの子供の時より可愛いかも???
微妙に浮遊している悲しみのベール、と踊りが禁止されているという謎のベールと感情の薄い恋のベール。紗をかけたようなトーンが魅力と言えば魅力。
「画家がねぇ、ハンサムなのかどうなのか微妙な感じと思ったらバレリーナーだから変だったのね?」と、友人も微妙を付け加えてくれました。男の人もバレリーナでいいのかな?バレーダンサー?
いずれにしても首に一番体型特徴が出ます?そこがちょっと男性として微妙に浮世離れして見えませんか。
本当に妙に存在感の薄い人でしたね。そしてその恋もあれは恋というより魅惑に近いでしょうか?
ジパンゴ王国と王子とその踊りはイヤダなぁー、これは微妙を越えていました。
首飾りとか王妃の衣装とかがなにかもっと絶妙な奇跡を起こしてくれるのかな?と、期待していましたが・・・王妃も画家も殺されちゃったままだったのですよね?誰かに念を押さないと納得できない気がします。
王女の踊りのなんと繊細で悲しいこと。あーぁ、とため息が出ましたがこれは何のため息だか・・・説明は難しい。この映画の全ては彼女の魅力に尽きるかも?とは思いました。少女から女性への微妙な裂け目に立っている危うさ。明日でも昨日でもない今を監督は捉えたのでしょう。化粧をし、衣装を身に纏うと彼女の魅力は腰砕けに成ります・・・と、思いました。
あの衣装面白いですね。身につける時は大変なのに線一本抜くだけで解けちゃうの、歌舞伎みたい。いつも脱皮してから踊るのだけれど、一回脱皮するたびに大人に成って成熟して蝶に成るのではなく、1回脱ぐたびにこの世から浮き上がって浮世離れしていくようでしたね。そんなわけで微妙なニュアンス分かってもらえたでしょうか?
この監督は他にもバレー物を撮っているようです。

          

           

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